books(ハイキュー)

□徹と蛍
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月島は強くなった

それでもまだまだ
足りなくて

インターハイ予選宮城大会
烏野高校は青葉城西に敗北

ネット越しに見た月島の顔
悔しそうな顔をしていた
珍しい










あんなに頑張ったのに
俺たちは負けた

ほら見ろって言いたいところだけど俺もそれなりに努力してたから言えない

それよりも
及川さんがあまりにも岩泉さんと
いいプレーをするから
ちょっと嫉妬した
息が合うとかそんな域はとうに超えていて
もう気持ちがシンクロしているみたいだった

羨ましい
あれくらい一緒にいたい

)岩ちゃぁぁぁん!さすがぁ!
愛してるよー!!

)気持ち悪ぃんだよ!!
触んなっ!

)ひどいよー
こんなに2人でひとつなのにっ

)いかがわしい表現やめろ



いつものやりとりなんだろうけど
やっぱり引っかかる

あんなに簡単に
愛してるとか言えるのかな

俺に言う好きと
意味は違うのかな

聞きたいけど
絶対に聞かない

)岩ちゃん。愛してるよ

その言葉が
ずっと耳の奥に残ってた






その次の週
いつも通り青葉城西へ
負けたチームに行くのは
後ろめたいけれど

)及川さーん、……?
いないわけないし

いつもなら体育館に入ったら
すぐ目に付くのに
今日は見当たらない

)後片付けしてるのかな

そう思って
倉庫へ向かう


)………

)……

ガタッ

かすかに聞こえた話し声と物音

半開きになった
扉の向こうを覗いた

)及川さ…………

目に入った光景

月島は凍りついた
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