books(黒バス)

□あいつのものなら容赦しない
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その後、黒子は火照った身体を
冷やそうと体育館から出ていた


黒子の心に引っかかる罪悪感





乱暴に愛してくれる青峰と

優しく好きとささやく黄瀬






黄瀬を拒むことができなかった




もしこれを青峰が知ったなら
彼は許してくれるのだろうか



また黄瀬とのキスを思い出す


身体が震える


あの優しさはくせになるから
だめた






そう考えていた矢先



体育館裏の路地から
不意に声がする




)久しぶり



黒子








突然掴まれる腕

引き寄せられたその先には





)………灰崎くん


)久しぶりだな
元気にしてたか

)元気ですよ
灰崎くんもバスケしてるんですね

)負かしてやりたい奴が
たくさんいるからな







)それでよー黒子






さっきのはなんだ?





黄瀬とできてんのか?






見られていた

一瞬黒子の顔が引きつるのを
灰崎は見逃さなかった




)お前、青峰のセフレって聞いてたんだけどな?




まずい





)僕はセフレなんかじゃありません
それから黄瀬くんと付き合ってるわけでもありません


平然を装って言ったけれど
声が震えていた

)どっちつがずなんだな?
ただ突っ込まれたいだけの
ビッチに成り下がったのか



)……違います



)俺が黄瀬を恨んでることは知ってるか?


あいつのものなら







なんでも奪えるんだぜ俺は







言ってる意味が分かるか?







黒子に逃げる手だては無かった
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