books(黒バス)

□歪んでいても
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だって大好きなんスもん
先輩のこと











)……やっぱり寂しい




森山と笠松が別れてから
ちょうど一ヶ月が経った

実際終わりのほうは
身体だけの関係になっていたし
こうなることは薄々気付いていたことだった

それでもやっぱり
自分を愛してくれる人の
暖かさを知ってしまった
安心を覚えてしまった

森山が耳元で囁く
愛してるという言葉を
その時は疑わなかったのに

いくら何もなかったかのように
プレーを共にしても
心の虚しさはなくならなかった

)ちょっ
せんぱーい!
集中してくださーい!
そんなんだと
チューしますよー!

)死ねっ!

華麗に飛び蹴りを決めた先は
1年の黄瀬
びっくりするくらい
神がかったプレーをするくせに
俺に気持ち悪いくらいに
懐いてくる

ほんと大型犬飼ってる気分

でも不思議と嫌ではなかった
俺を必要としてくれてる錯覚に陥りそうになる

)せんぱーい!
今日ちゃんと俺のクラスまで
迎えに来てくださいねー!

先に用事があるから
後から黄瀬のクラスまで
迎えに来いというのだ

ムカつくけど仕方がない

結局俺は黄瀬を甘やかす

フられて悲しいのは事実だけど
キャプテンの立場もある
しっかりしないと

弱ったところを
見せてはいけない

ひたすらいつも通り
練習に打ち込んだ
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