books(ハイキュー)

□我慢の果てに A
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会わなくなった2人

自然にその関係も
曖昧になった

月島は会いたい気持ちを
必死に堪えた

こうなったの自分のせい

木兎が悪いのではない


あの時に正直に言えばよかった

キスマーク付けられたってだけで
ちょっとケンカすれば済んだ話だったはずだ







合同合宿で見かけた黒尾

相変わらず
流れるようなプレー

今でも見惚れた


でもその黒尾の
ぴったりとそばに寄り添う

音駒高校のリベロ
夜久

2人に漂う
甘い雰囲気


あぁ



俺は捨てられたか


愛しい貴方には
新しい人ができたんですね

泣きたい気持ちを抑えた


でも1人になった時

その気持ちは抑えきれなくて

夜の合宿所
休憩室で月島は泣いた

どれだけ抑えても
こらえきれる想いではなかった

今でも好きな
大好きな貴方

涙は止まらない



)……どうしたの










声をかけてきたのは






)……赤葦さん


梟谷のセッターで副将
木兎さんの右腕だった


)ほんとツンツンしてるようで
分かりやすいね

)俺がバカなんです

)バカになるほど
好きなんだね


不意に抱きしめられて
戸惑ったけど

)声あげて泣いたらいいよ
そのほうが楽になるから

)赤葦さん……
すみません

抱きしめられて
優しさに触れた瞬間

想いがこみ上げた

)っ………黒尾さん……
黒尾さんっ………

赤葦は相槌を打つだけ

木兎さんは
本当にこの子をよく分かってる

助けてやってくれと
言われたから来たけど

本当に好きなんだな
月島が少しでも


救われますように
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