books(ハイキュー)

□守ってくれるのは
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気付くのが遅くなったけど







近くにいるのはあの子で










俺を守ってくれるのも













烏野高校バレーボール部

練習をコートの外から
見守る車椅子の少年









菅原 孝支



事故に遭って
思うように動かない下半身

リハビリをしても
なんとか動く程度





おそらくバレーは
もう出来ない


菅原自身が一番よく分かっていた






したっっっ!!!





練習が終わる


)菅原さん。帰りましょう


そう言って近づいてくるのは
黒髪の少年

影山 飛雄


)……うん



あの日からずっと
俺につきっきりの影山

毎日俺の車椅子を押して
家まで送ってくれる






)なぁ影山

)なんですか?

)いつから俺のこと好きなの?


突然聞かれて驚いた影山


)いつって…………
………さ…いしょ……から…

顔を真っ赤にして言うもんだから
可愛くて可愛くて


)最初っていつ?









)なっ……
えっと…ほんとに
烏野に来てすぐからです…
綺麗な顔の3年生がいるなぁって


)ふはっ
そうだったのかー

)こっちは本気ですっっ!!




可愛いことを言ってくれるから
思わず笑ってしまった

)ねぇ影山?

そう言って車椅子に座ったまま
上を向くと、ちょうど
覗き込んでくる影山



腕でぐっと引き寄せて
思いっきりキスをした


)……!!!ちょっ!
いきなりすぎます…


)ありがとうね影山
こんな俺、見捨ててくれても
いいのにさ。

)絶対に見捨てません
菅原さんが俺の生きる理由です



映画のセリフのように
キザだったけど

まっすぐこっちを見つめる目を
見ていると、影山は本気だと
伝わってくる


)ありがとうね

)じゃあ菅原さん
また明日も迎えに来ます

)ごめんね。よろしく頼むよ
おやすみ


家の前まで送ってくれる


そこから帰る影山を見送って
家に入ろうとした時








)スガちゃん









悪魔がささやいた





いや、これは




本当に悪魔なのか
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