イケメン王子のおっしゃるままに
□初デートなのかぁ?
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5月1日の17時ちょっと前にT駅に着いた私。
タカヒロはというとバイトでも遅刻の常習犯だったから今日も私の方が先に到着していた。
これからの行動と心情を伝えるためだけにタカヒロに会うのだけれどよくよく考えたらコレはデートなんじゃないのかぁぁぁ!?www
と今更ながらにテンションが上がるワタクシメ(笑)
タカヒロを待っている間メイクが変じゃないかぁ?とコンパクトミラーを覗いたり服装や髪型を念入りにチェックし始めた。
そこにようやくタカヒロがやって来た。
実乃果『時間作ってくれてありがとう(^O^)』
タカヒロ『うんにゃ(^^)』
なぬぃ!うんにゃですとぉ!?
イケメン・タカヒロもネコ語を操る人種だったんですかぁ!?(*≧ω≦)
と勝手に解釈しつつもタカヒロの言葉に少しだけ救われた。
そして1ヶ月ぶりにタカヒロに会うけれどやっぱり今日もカッコイイっスなぁ〜♪
さ〜てと……。
待ち合わせをしたこのT駅は私にとって全く詳しくない街なんだけど一体飲み屋さんてどこにあるんだぁ??★
タカヒロが指定したとはいえちゃんと下調べをしてくるべきだったか!?Σ( ̄◇ ̄;)
タカヒロに聞こうか迷っていると
タカヒロ『とりあえずカラオケに行こうぜ(^O^)』
とタカヒロからデートっぽい提案が出てきた。
マジですか!!?
こんなワタクシのためにイケメン王子の美声を聴かせて頂けるのですかぁ!?www
ましてや王子と二人きりの個室!
これは新たな犯罪を犯しかねない予感ですけれどそれでもワタクシメと行ってくれると言うのでありますかぁ?
王子、あなたは無防備すぎますよぉwww
私は心中穏やかじゃなかった(笑)
が、いざカラオケボックスに入ると何も出来ないワタクシがちょこんと座っていた。
とりあえず3曲ばかりを色んなバリエーションでタカヒロに唄わせてみることにした。
タカヒロ『〜〜♪』
!!!
これは……想像以上に上手すぎなんですけどぉぉwwwww
私が今までカラオケに行った男の人の中でダントツだった。
ていうか歌手が使うフェイクとか、吐息混じりに唄うエロテクニックとか、曲によって雰囲気や強弱をきちんと使い分けるとか、ホントにCDを聴いているんじゃないか?と勘違いするくらいパーペキに歌い上げた。
この美声といい、容姿端麗ぶりといい、知識の豊富さといい、そして人望もある。
あぁ、どうも天は二物を与えてしまったようだぁwww
こんな人に告白をしてしまった私って何て愚か者なんでしょう★
分をわきまえろ!
頭が高ーい!控えおろう!!
はは〜ぁ m(_ _;)m
と思いながらもウットリと聴き惚れていたワタクシメだったけれども一緒にカラオケに来たからには私も唄わないワケにはいかなかった。
実乃果『〜♪』
タカヒロ『お前の歌は小学生か?(^^)』
とタカヒロに突っ込まれた。
あうぅぅ★
何の面白味もない凡人以下のワタクシメでスミマセン(´Д`;)
イケメン王子に気に入られなかったワタクシメは島流しの刑でしょうかぁぁ…。
アサコだったらタカヒロを十分満足させるだけの素質を持っているっていうのに、やっぱアサコには勝てないや…。
改めてアサコへの敗北を認めた瞬間だった。
そんなこんなの2時間のカラオケを終えた私たちはようやく本題に入れるであろう居酒屋へと向かった。