タイバニネタ(没)
□Lost love
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「キミの望みを叶えてあげよう」
偶然出会った老婆はそう言うとにっこりと笑みを浮かべた
「おはようイリス」
誰かのそんな声が聞こえ目を覚ます
上体を起こし周りを見ると見慣れない風景
声の主の姿を探すと腰に手を当てあきれた表情を浮かべているのが見えた
「おはようバーナビー」
笑みを浮かべると声の主…バーナビーは笑みを浮かべボクの頭をその大きな手で撫でた
「今日も僕は仕事なので…」
「分かってるよバーナビー、おとなしく留守番してる」
言葉を言いかけたバーナビーを遮りそう伝えるとバーナビーは安心したように笑った
ベッドから降りキッチンへと向かうとバーナビーも後ろからついてくる
バーナビーはボクの作る朝食が好きだと言ってくれる
ボク自身いつも美味しそうに食べてくれるバーナビーを見ていると作り甲斐があるというか、頑張ろうって気になる
「今日のブレックファーストはなんですか?」
「トーストとハムエッグとかかなー卵の賞味期限がギリギリだったから」
「イルの作る半熟卵、おいしいですからね」
「まぁね、あれにはコツがあるんだよ」
そんな他愛もない話をしながら朝食の支度を進める
バーナビーはシャワーを浴びてきます、と言い部屋を出て行った
幸せだ、ぽつりとそう呟く
大切な存在がいて、平和な時の流れを感じながら他愛もない話をする
小さい、と言われそうだけれどボクにとっては最高の幸せだ
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