イベントとか色々

□バレンタイン
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「……」

部屋に充満する甘ったるい匂い
それの発生源である手元をじっと見遣る

そこには黒ずみになったモノ

「はぁ…」

小さくため息を吐き持っていたヘラをシンクに投げつける
そもそもなんで僕がこんなことになっているかというと数日前に遡らなければならない









「そろそろバレンタインよねぇ…」

仕事に余裕ができいつも通りトレーニングをしていればそんな声が聞こえ足を止める
声の発生元はブルーローズさんやファイヤーエンブレムさん達の方からだった

「そういえばそうねぇ…今年は作るのかしらぁん?」

「えっ!ちょっと何言ってるのよ!!べ、別に誰もあんなおじさんにあげるなんて言ってないわよ!」

「ふーん?誰もタイガーにあげるとは言ってないわよぉ?」

「っうぅ…もう!からかわないでったら!」

「はいはい、ごめんなさいねぇ。アナタの反応が可愛くてついっ」

「今年、作ってみようかな…って。べ、別にタイガーにあげたいからとかじゃなくて、ほ、ほら…折紙に聞いた異国の風習ってやつ?をやってみようかなぁーって」

「今巷じゃ流行ってるらしいわねぇ逆バレンタインってヤツ」

「そう、女から男にチョコレートをあげるなんて不思議な風習よね、えっとニホンって国だったわよね。」

「そうねぇ…でも好きな人へプレゼントを贈るって意味ではこっちともあまり変わらないんじゃなぁい?
こっちの場合チョコレートに限ったことじゃないけれど」

「あと友チョコとか?流行ってるらしいのよね。私の友達もはりきっちゃって」

「あら、いい友達じゃない。」



「…バレンタインか」

「バーナビーは今年アルトゥールさんにあげるの?」

ぽつり、と呟くと急に後ろからそんな声が聞こえ驚き振り返る

「うわっ!…ドラゴンキッドさん、驚かさないでください」

「あはは、ごめんごめん。それで?」

「…今まであまりこういったイベントをしたことがないのですが」

「へぇーまぁアルトゥールさんもバーナビーもこういうのではしゃいだりするタイプじゃないもんねぇ。」

「えぇ、まぁ…」

「じゃあやってみたら?」

「は?」

名案、と言わんばかりににこやかにそう続けるドラゴンキッドさんを見つめそんな声が漏れた

「なんか甘いモノとか渡してみたらどうかな?アルトゥールさんもそこまで嫌いじゃなさそうだし」

「甘いもの…」

「たまにはこういうイベントもいいかもしれないよ〜?」




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