古の誓い〜An oath of antiquity 〜 シリーズ

□【CieLo Azul】ver
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順調に勝ち続けた遊戯と城之内は決勝トーナメントまで勝ち残り別の組のデュエルを見に来ていた。

「計4組、その上位2名が決勝トーナメントか。」

「ボク達を抜いて6人だね。」

「その中に海馬の言っていた奴はいるんだろうな?まさかと思うが予選敗退だったりして!」

ぷぷぷ、と笑いを堪えながら告げる城之内に遊戯は苦笑を浮かべる。
あの海馬があそこまで言った人物がそう簡単に負けるような人物なのか、と。

その時別の会場から歓声が聞こえ二人は顔を見合わせる。

「D組の方だな……行ってみようぜ!」

「うん!!」






---わぁぁあああああああ!!


割れるような歓声、拍手、中には興奮のあまり立ち上がる観客もおりその会場だけ別の大会のように思えた。

「な、なんだこれ!?」

「すごい数の観客だね。」

決闘王である自分の予選でもそこそこ観客はいたがこれはそれとは比べ物にはならないほどで呆然と立ち尽くす。
その時近くにいた少年たちの会話が耳に届いた。

「やっぱかっけー!」

「あのミステリアスなところがまたいいんだよな!!」

「しかも技術はまるで魔法使いの様だ!」

「さすがマジカリストだよな!!」


「…マジカリスト?」

「遊戯、どうかしたのか?」

その単語を呟きはっとした表情で真ん中に置かれているデュエルテーブルを見つめればそこには黒いフードを被った人物が立っていた。

「本物だ!」

「遊戯?」

少し興奮したように声を上げる遊戯に城之内はついていけず戸惑うばかり。

「城之内君、あの黒いフードの人見える?」

「どれどれ…あーあのいかにも怪しそうなヤツか?それがどうかしたのかよ?」

「あの人海外では名のあるデュエリストで日本でも時々大会に出たりしていたんだ。」

「へぇ、じゃあ強いのか?」

「うん!きっと海馬君の言っていた人物はあの人だよ。」

キラキラと瞳を輝かせる遊戯の姿に城之内は驚きつつももう一度その人物に視線を向ける。

全身を黒い衣服で纏い目深くフードを被っている為その表情は窺えない。
けれど周りの反応を見る限り間違いなく本物なんだろう、と城之内は内心思った。


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