ACE COMBAT〜Dog of war〜

□カレナの落日
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2005年

7月6日

07:45

グリーメイア共和国
領海



洋上を進む6隻のミサイルフリゲートと2隻のミサイル駆逐艦。
そして、その中心で8隻に護られる様に進む1隻のイージス駆逐艦。
それらは南カレナでも有数の良港にして軍港。
ウォラニエを目指して地中海を北上中だ

『方位185!!
距離25600!!
カレナ軍機捕捉!
ライトニング8!
ミサイル急速接近中!』

『SAM発射!
ECM開始!
チャフ・フレア射出用意!
ここで沈む訳にはいかんのだ!』

艦隊最外周を航行していたミサイルフリゲートの艦砲が回頭を始めると同時に、フリゲートのVLSから矢継ぎ早にSAMが飛翔していく

『敵LASM!
本艦目掛けて突っ込んで来ます!!』

『SIWS起動!
チャフ・フレア射出!
緊急回避!
取り舵だ!
取り舵!!』

76.2mm速射砲と20mmファランクスが猛射を始める中、フリゲートは盛大にチャフとフレアを撒き散らし、迫り来るミサイルから逃れるべく急旋回をかけた。
76.2mm砲が撃ち出す対空砲弾が炸裂し、20mm弾の火線が海上を駆け抜けていく中、ミサイルはフリゲートのブリッジを直撃。
フリゲートはブリッジを吹き飛ばされ、黒煙を吐き出しながら静かに航走を停止する

『アダムス被弾!
大破炎上中!!』

イスバニア経由でオーシアから受領した最新鋭艦艇群は、イスバニアのセノーラ軍港を出港後からイベルア海軍第2艦隊として作戦行動中であったが、グリーメイア共和国の領海内でカレナ軍機に捕捉され、フリゲートがミサイルを被弾する大惨事に見舞われていた。
グリーメイア空軍もカレナ空軍の公王派部隊も、カレナ領内で続く内紛に掛かり切りで、地中海沿岸地域にまで兵力を割く余裕はない。
創設されたばかりのイベルア海軍は、兵員の質は高いが、孤軍奮闘出来るだけの戦力は持ち合わせていない。
確かに艦隊の練度と装備は一流だが、今のイベルア海軍には、カレナ地中海艦隊と真っ向から戦う為の準備が整っていないのだ。
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