ナナバ
□嫉妬?!
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☆ナナバ目線☆
『え?本当ですか?!』
あ、あれは私の愛しい彼女ヒナだ。
白い肌に茶色のロングヘアー。くりっとした碧眼。
調査兵団だけではなく、駐屯兵団・憲兵団でも人気のあるヒナ。
そんなヒナが私の彼女であるなんて、とてもうれしい。
「ヒナ……!」
早速話しかけようとしたが無理だった。
なぜかといえば、同じ調査兵団のミケがヒナのうなじに鼻をすりつけて匂いをかいでいたからだ。
それはミケの癖だから仕方ないにしても、ヒナは私の彼女だと知っているならそんなことはしないでほしいものだ。
挙げ句の果てには
「ヒナはとてもいい匂いがする。俺は好きだな。」
なんて、告白まがいなことを言う始末だ。
ミケめ…!
『私もミケさんの匂い好きです!なんだか落ち着きます!!』
ヒナ!!君までそんなことを…
なんだか悲しいというより悔しい。
あぁ、私は嫉妬深い男だったのかと今気づく。
「ヒナ……あ!!」
なんてことだ…
ミケがヒナを抱き上げている。
そしてうれしそうに笑うヒナ。
悲しくなった私は部屋に戻ることにした。
帰る途中、調査兵団の女性陣がキャーキャーと黄色い歓声をあげていたが、そんなことは聞こえないかのように素通りした。