PSYCHO-PASS

□紫煙を揺らす
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「高橋監視官、君のした行動に対してなにか反論はあるか?」


おー怖い怖い

宜野座さんの顔が


『自分のした行動とは?』

やっぱアレかな

 アレですよねぇ



「決まっているだろ!

ドミネーターを対象に投げつけたことだっ!!」



『やっぱり、ソレですか。

いや、あれはその不可抗力といいますか。

必然と言ったらいいのか。』



「君は自分のした行動がどんなに危険なものか分かっているのか?

ドミネーターを手放す監視官など前代未聞だぞ。」


宜野座さんがヒートアップしてきたな

鎮めなくては



『以後気をつけます。』

敬礼も忘れない


「...わかった。今回は注意だけにしておく。」



『はい。』

セーフ



「俺は今日は早番だからこれで帰る。

君は宿直だからくれぐれも問題を起こさないように。」


宜野座さんはまとめてあった荷物を持ち帰宅した








「災難だったなぁ、タカ。」

デスクに戻った俺に隣の征陸さんが労いをしてくれた

ちなみにタカというのは征陸さんが俺を呼ぶ愛称だそうだ


けどタカって、言われると俺は神の手のお方しか思い浮かばない



『まぁ、注意だけだったから問題ないでしょ。』



「伸元(のぶちか)は頭が固いからな。」


伸元?

あぁ、宜野座さんの下の名前か

征陸さんは宜野座さんの実の父親だったな

前世?の記憶はあいまいなんだよね

大体の流れは覚えいるけど、細かいトコは忘れてる




『それが宜野座さんの良いとこ?かな?思います。』


「言葉に自信がないぜ、高橋。」

狡嚙さんは俺を高橋と呼ぶ

高橋監視官なんて堅苦しいからね



『じ、自信はあ、ありますよ。』


「ほーお、そういうことにしといてやるよ。」


今日は宿直は俺、待機は征陸さんと狡嚙さん

あとの二人は午後からの出勤だ


 ちなみに今は午前10時30分


てか勤務2日目で宿直ってどうよ




『あ、そーいえばココって喫煙可なんですか?』




「あぁ、俺はよく吸うしな。」

 やっぱな、狡嚙さんのデスクには灰皿があるし

 灰皿にはタバコの吸殻が積もっている

 
 

『なら、俺もっと。』

スーツの胸ポケットからタバコとライターを取り出す



「ほー、以外だな。監視官がタバコを吸うなんて。」

征陸さんタバコはやめらんないっす


『やっぱ珍しいですか?訓練所でも散々注意されましたよ。

警察官僚になる者がタバコなんて吸うとは何事だってね。』


まぁ吸い続けてやったがな20歳だし



「そりゃそうだな、タバコなんて吸ってサイコパスが濁ったら問題だしな。


せっかくのキャリア街道を棒に振っちまいかねんからな。」


『でも、俺はタバコを吸ってスタンダードですからね。

あっ、ライター オイル切れた。』


新しいライター買わなきゃな



「ほら、俺のを使え。」


『あざっす、狡嚙さん。』




『ふーっ、やっぱタバコは吸わなきゃ人生損だな。』


「...やっぱ、お前さんは変わってる。」


「こいつに普通を求めるのが無理な話かもなとっつぁん。」


「そうだな。」



『むっ。失礼な。』


俺は紫煙を揺らしながら二人の発言を聞くのだった

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