昴の第一本棚(長編)
□ご主人様と私 外伝 T
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思い出編 序章
ねぇ、ママ
お母さまとのお話しを聞かせて
娘の愛純(あすみ)が
私の側に寄って来る
この子は
そう、幼い頃からいつもそうだった
私や愛純を家族にして
ご主人様は
尚更精力的にお仕事されるようになられて
お屋敷に戻られる時間が
真夜中近くになることが
殆どだから
お戻りの時刻に眠っている愛純は
大好きなお母さまのお話しを
少しでも聞きたいからと
私にせがみに来る
ねぇ、ママ
こないだのお話しの続きを聞かせて
じゃあ
今日のお話しはね…
こうして私は
大好きなご主人様のお話しを始める