昴の第一本棚(長編)

□ご主人様と私 外伝 U
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外伝 第4章 1





契約に関係なく

愛純と一緒にいたい



何なのだろうか?

この感情は



あの方に飼われた時に

こんな感情など失ってしまったと思っていたのに



感情などなく

ただ愛人の契約として

あの方やお嬢様と肌を重ねていた筈なのに



肌を重ねる程に

愛純の心が欲しくなる


私は愛純に恋している?





契約に関係なく

愛純と一緒にいたい



契約に関係なく

愛純のことが必要



だから愛純にも

必要とされたい



ずっと愛純の隣にいたい









ベッドの中で聞いてみた


絶頂の後の乱れる呼吸で聞いてみた



「愛純

将来の予定は


どうするの?」



私達の関係を聞いたつもりだったのに


『将来?

お母さまの跡を継ぐことになると思うよ

だからウチの女子大じゃなくて

〇大の経済で経営の勉強をするつもり』


私の質問の真意は伝わらなかったけど


愛純の返事は

私には充分だった



あの方の跡を継ぐ愛純


その時私はどうしていたい?


秘書として仕え続ける?


顧問弁護士として法律面でサポートする?


それも一つの方法かも知れないけれど


大学の4年間を

離れて過ごすなんて耐えられない
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