NOVEL

ねぇ、悟空さ。
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悟空さ、見てるだか?
まぁた一方的に語りかける日々に戻っちまっただな。
悟空さが神龍と共に姿を消しちまってから、どのくらい経っただかな…



この間パンちゃんがな、珍しくおらに欲しいものがある、なんて言っただよ。何かと思ったら

『 おじいちゃんと同じ道着が着たいの。作ってくれないかな。お願い、おばあちゃん!』

て言っただよ。

久しぶりに夜なべして道着を縫いながら

(もっと可愛い服を着ればいいだに…)


なんて思いつつ

「 まぁ…カエルの孫はカエルってことかもしれねぇだな。」


気付けばおら、出来上がったその道着を抱きしめて、泣いていただ。



次の日、パンちゃんは満面の笑みで道着を受け取ると

『 早速着てみるね!』

そう言って袖を通した。



『 凄い…何だか…おじいちゃんになれたような気分!!』


「 なぁに言ってるだか、この子は。」



まだまだ無邪気な子供だと笑っていただが…

道着のせいか…見れば見るほど、仕草が本当に悟空さにそっくりだと思ってしまっただ。


「 やっぱり…カエルの孫はカエルだか。」



そう呟きながら笑っていたら


『 見てて!おばあちゃん』


パンちゃんは笑顔でおらにそう言った後、キリッと顔つきを変えた。
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