LIBRARY:06

◆STAR
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「相変わらず…、狭ぇな」
「蛮、ちゃ…あっ…!」
腰部を支えられて、一気に挿入されてしまった。

いつもの通り、容易に快感に呑まれ、悶えて。
はしたない言葉を、たくさん叫んだ。…はじめの頃からは、考えられないような。
そこがいい、もっとして。熱いよ、とけそう。
好きなひとに触れられるって、こんなにも満たされるのだと知る。
…繋がった所がすっごく濡れているのが分かる。
打ち付けられるたびにグチュグチュと響いて、目蓋の裏がチカチカしていく。

強すぎる刺激に、幾度も腰が揺れるのだ。
気持ち良くて…とっても気持ち良くて…。
ガクガクと足先まで悶えながら、追い詰められるままに極まって。
「また…イっちゃ…、イく…っ…!」
激しく突かれるのも好き。奥へ密着させられたまま、意地悪に掻き回すような動きもたまらない。
「すげー締まった…、コッチも好きか、よ…っ」
「ひゃ…!!うぁ、あ…!!」
絶妙な角度で穿たれて、全身に甘い痺れが回っていく。
もういちど同じように突き立てられた瞬間、銀次は自分が達してしまったことに気付く。
射精感には抗えず、勢いよく噴き上げては、またイヤらしい声を漏らしていて…。

達してしまったその直後に、『中に出すぞ』なんて囁かれて、どう反応しろと言うのか。
耳から、下腹から、凄まじい快感が昇ってくる。
「あ…っ…!!」
…どくん、とナカで熱が爆ぜて。
雄熱が跳ね、蕩け切った内襞へと注がれる感覚。
ナカへ出されてしまうのは初めてではないけれど、…気持ちいい、と思ってしまう。
正確には、彼が銀次のカラダで気持ち良くなってくれたことが嬉しいのかもしれない。
「…んく、ぁ…あ…」
さっきまで肌寒いくらいだったのに、今ではもうお互いの熱で蕩けてしまいそうなくらいに熱い。

しばらくは、濃厚な余韻で身動きさえ取れず。
下肢はしっかり繋がったままなので、ほんの僅かに腰部が震えただけでもヘンな声が出てしまう。
「ん…ぁあ…」
…涙で霞んでいた視界もやっと正常に戻ってきて、一番初めに見ることが出来たのは蛮の綺麗な顔。
この事後の彼のカオというのも、相当色っぽいと思うのだ。
自分しか見ることが出来ない表情だと思うと、それもたまらない…。
「…すご…かったぁ…」
思わず正直に呟いてしまった言葉に、蛮が何ともワルい感じの笑みで返してくる。

名残惜しげに身を離されたあと、一緒にシャワーを浴びて。
再び寝室へ戻ってきた頃には、外が静かになっていた。
そっとカーテンを開けると、いつの間にか暗い雲さえ消えかえていた。
「蛮ちゃん、雨上がってるよー」
空には、星さえ窺える。
「良かった…」
「何がだよ?」
ほっと息をついたのが、彼にもわかってしまったようで。

だって、これで織姫と彦星は会えるんでしょう?
雨の日は会えないんだって教えてもらったから。

オレがちょっとだけ…その星空に心奪われていると。
突然、顎の辺りに手を回されて。視界がくるりと窓から離された。
「オレ様がココに居んのに、他のモンなんかに見惚れてんじゃねェよ」
「蛮ちゃん…?」
「お願い事だか何だか知らねぇが、本人に言え、そーいうのは」

照れるから、とか言っていたくせに。
蛮ちゃんの方がよっぽど直球じゃないか、と。
「叶えてくれるの?」
「気が向いたらな」
これだもの。…やっぱり照れているのだろうか。

…蛮ちゃんとずっと一緒にいたい。
大好きです。どうしようもなく好き。

来年こそは、蛮ちゃんの願い事も聞き出してやろうと思います。


-end-
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