天帝と愉快なキセキ達
□俺達の天帝様
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青「赤司ってよぉ、すげーよな。」
部室で帰り支度をしている時、不意に青峰君がそんなことを口にした。
黒「...今更過ぎません?その感想。」
青「いや、赤司がすげーことはとっくに知ってるけどよ、なんか最近特にそう思うんだよなー。」
黒「嗚呼...二年生で主将になったからですか?」
青「あー、それもある。」
黒「...それ以外にも何かあるんですか?」
青「んー...いや、特にねぇよ。元々あいつはすげーしな。」
黒「じゃあ何故?」
青「さあ。わかんねぇ。」
黒「...解らないのにそう思うんですか...。」
青峰君は面倒臭そうにひとつ欠伸をした。
青「だってよー、わかんねぇもんはわかんねぇんだよ。なんとなくそう思うってだけだ。」
黒「...そうですか。」
黄「......ちょっと話ズレるッスけど、赤司っちって謎ッスよねー。」
黄瀬君が話に参加してきた。
黄「オレらって良く一緒に居るッスよね?でも赤司っちのことってあんま知らなくないッスか?」
黒「確かにそうですね...。」
黄「緑間っちとか何か聞いたことあるんスか?」
緑「...いや、無いのだよ。赤司はあまり自分の話を人にしない。俺が知ってる事といえば将棋が趣味で好物は湯豆腐ってこと位なのだよ。」
黄「ええっ!湯豆腐好きなんスか!?初耳ッス!」
黒「...僕も聞いたことがありません。」
紫「黒ちん達〜好物は何かってね、俺が訊いたんだよ〜。」
黒「紫原君が?」
紫原君は嬉しそうに頷く。
紫「俺さぁ〜お菓子好きじゃん?だから赤ちんは何が好きなのかな〜って思って訊いてみたの〜。」
黒「そしたら答えは湯豆腐と。」
紫「うん〜。」
黄「...湯豆腐って普通中学生が好むものじゃないッスよね...。」
黒「単なる豆腐ではなく湯豆腐...。」
黄「なんか萌えるって感じるオレって可笑しいッスか?」
黒「いえ。赤司君に湯豆腐とか萌えの権化としか思えません。僕も同じです」
青「...お前ら何の話してんの?」
青峰君に顔をしかめられた。
本当の事なのに...。
青「...ところでよぉ、赤司ん家って金持ちなんだろ?」
青峰君が話題を少し変えた。
黒「そうらしいですね。」
黄「あー、やっぱそうなんスか。納得ッスね可愛いし。」
緑「...そこ関係あるか?」
黒「というか赤司君って将棋の他に趣味ってあるんですかね。」
青「ありそうだな。」
黄「将棋が趣味ってのも中々珍しいッスけど...。お金持ちが好む趣味ってあるッスか?」
青「金持ちなぁ...ギャンブルとか?」
黒黄「「絶対違う。可愛くて可憐な赤司(っち)君はそんなことしない(ッス)です。」」
青「お前らさっきから何なんだよ!」
赤司君の可愛さを伝えたかっただけですが...
何か可笑しいことでも言いましたかねぇ。
青緑「「十分可笑しいわ!!」」
あれ、何故心の声に返答されたんでしょう。
紫「黒ちん〜、その心の声ってやつ口から出てるよ〜。」
黒「...そうでしたか。」