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□愛のバンジーガム
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変化系は…気まぐれで嘘つき。
そうなのかもしれない。
少なくても奴は……
クラピカは最近苛立っていた。
ある人から頻繁に連絡が来るとこに…
蜘蛛の件はもうほとんど片付いた。クロロを捕らえジャッジメントチェーンによって能力は勿論、団員との接触すら出来ない状況なのだ。
だからクラピカにとって彼…ヒソカが自分に頻繁に連絡が来るとこに苛立ちと不思議な気持ちであった。
最初の頃は仕事中だと言って切っていたが最近は連絡が来てもクラピカは完全無視していた。
でもまさか…ここまで来るとは…
「何しに来た?私は仕事中だ」
「酷いなぁ♠︎電話もメールも無視なんて…」
「蜘蛛の件は片付いた。貴様と連絡を取る必要性はもうないだろ…ヒソカ…お前もそうのはずだ」
「冷たいなぁ♡」
何だかんでヒソカはクラピカに突っかかって来る。初めて会ったハンター試験の時からずっと。
でもクラピカは大して気にはしていなかった。
現にゴンやキルア、レオリオもその餌食になっている。
彼の言う「蒼い果実」……。
それだけ…ヒソカにとってクラピカはただの「オモチャ」。
蜘蛛の情報を与えたのは面白がってのこと。
「私はお前を相手にするほど暇ではない」
「相変わらずお硬いなぁ◇」
「貴様に何が分かる?」
「何かな…あ、蜘蛛のこと…かな♣︎」
「っ…!」
わざと…わざとと分かっていてもクラピカはその名を口にされただけで目は少し緋色になってしまいそうになる。
「…相変わらず性格悪いな」
「酷いなぁ♡僕は君を特別扱いしてあげてるのに」
「っ…?」
そう。違う。ヒソカはあのゴンのこととは違う感情をクラピカに抱いていた。
違う感情…ゴンよりクラピカに目が行ってしまう。
もっとクラピカを困らせたい。
もっとクラピカに近づきたい。
もっとクラピカを知りたい。
それはヒソカにとって初めての感情。
戦うことしか頭にないヒソカはこの感情をなんと言ったらいいのか分からなかった。
「ねぇ…君…僕の赤い果実になってよ」
熟していない。だからと言って青くもない。
丁度いい。クラピカは丁度いい果実。
熟そうにも関わらず時々蒼くなる。
「それは…どういう意味だ…?」
「君は鈍感だねぇ♡」
ヒソカがそう言った瞬間
何か暖かいモノがクラピカの唇にあった
「な…にを…」
「うん。まだ蒼い果実♡」
「っ!?き、貴様っ!!」
クラピカはヒソカに殴り罹ったが一瞬反応が遅れたため簡単にかわされてしまう。
「イイよ、君が暇な時来るよ♡」
ヒソカは窓から飛び降り帰って行った。
「なに…しに来たのだ…?」
まだ残るヒソカの唇の感触。
暖かいけど何処か冷たくて甘くて…
けして気持ち悪いとは思わなかった。
むしろ気持ちいいなんて思ってしまった。
「…あ…悪趣味なのだよ…///」
クラピカは赤くなった顔を隠すように俯いた。
クラピカはまだ気付いていない。その時クラピカの小指にはヒソカのバンジーガムが着いているとこを…
(逃がさない♠︎…)
そう…彼は…クラピカは僕の1番の獲物だから…
fin.