風漣堂小日記
□番外編〜幻想雑貨組曲〜
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序曲
時は6月、稀に見る猛暑に見舞われている日のことだった。
日は西に傾き、気の早い満月が東で妖しく輝いている。深夜のような白い光ではなく、どこか物々しい雰囲気の暗い橙色だった。
まるで、これからの騒動(?)を暗示、警告するかのように…。
仕事はない。客もいない。
夕暮れ時の街並みは、水を打つかのような静けさに包まれている。
そしてその一角を務める小さな雑貨店こそが、この騒動の元凶であった。
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