監禁部屋

□壊れた関係
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「私・・何もされてないです」
「怖いのはわかります、性的暴行を受けた女性が真実を隠す事はよくあるんです。でもね」

婦警さんが、丁寧な口調で私を気遣うようにきいてくる

何があったのか
何をされたのか


気がついたら私は病院に居た

「貴女に暴行をした男二人のうち、電話をかけてきて自首をしてきた方は入院中だけど、もう一人は逃走中なのよ」

「・・・」

「貴女は警察が守ります、だから協力が必要なの。名前は?見た目の特徴でも・・」

「私、監禁も強姦もされてないです・・・」

「また、来るわね・・・」

修也様は、病院
一翔様は傷を負いながら逃走中
らしい

なぜか、警察に真実を話す気にはなれなかった
今更・・・守るなんて
遅すぎる


「精神的なダメージか、駄目ですね。何も話してくれません」

「証言と、被害届を出してもらえないと」

「そうですね、落ち着いたらまた。死体遺棄のほうも、はい」

婦警さんの声はよく響く
廊下での会話を聞きながら

私は考えていた


私は、まだ真実を知らない
何も、終わっていない
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