監禁迷宮

□本当の世界
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「ひゃぁあぅ、ぁあっ、ルイエンさまっ、もぅっ」

レナは
官能に酔いしれ、甘い吐息を溢す
抱かれる回数を増すごとに、
感度はあがり、快楽を貪る
乱暴に抱かれようが、最後には自らねだり、腰を振る

「誰に抱かれても、よがりイクんだろう、淫乱な雌奴隷がっ」
「ちがっ、ぁぁっ」

ルイエンは、 レナを 毎晩抱いた
疲れて眠ってしまうか、失神するまで、
自分のことしか考えられないようにと
激しく刻み込む

ルイエンは術を知らなかった

”人は、殺すか生かすか”

父にそう教えられた
庶民の身でありながら国を乗っ取り成り上がった父

父が病に伏した日
沢山居た子供全てを地下へ閉じ込めた

《最後に生き残った者が跡継ぎだ》

死にたくない、まだ生きたい
ただ必死だった

気がつけば、ルイエンは最後の一人になっていた
運が良かったのだ

《お前が次王だ》

ルイエンの名前すら知らなかった父はそう言った

国は荒れていた
ルイエンの母も殺された
沢山居た王子、その母親達に殺されたのだ

王には沢山の女が居たが王妃はいなかった
誰も信じなかった、愛さなかった王

ルイエンも幾度と命を狙われた
だが、助けてくれるものは誰も居なかった

ルイエンは、
死んだ王子を産んだ母親、
全員を処刑した

不穏な部下もことごとく処刑した

間違っているとは思わなかった


ルイエンは”愛し方”を知らない
ルイエンを大切に育ててくれた母でさえ教えてはくれなかった



「わたしっ、ルイエンさましかっ」
「誰にも触らせるものか、お前は俺の女だ」

「ひっ、もうっ、もうらめっ」

快楽の波にのまれれば、
レナは涙で潤んだ瞳でルイエンを見つめる

身体を重ねている時だけは
自分だけを見る
自分だけを感じさせられる

「名前を呼べ、イかせてやる」
「ルイエン様っ、ルイエンっさまっ」

その一瞬だけ満たされるのだ

「ひぁあああっぁっあひっ」

無理やり手に入れた姫だ
愛されるはずなどない

ルイエンは、そう思っていた
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