シンタロー総受け
□贈り物は気持ちが大事だと言うけれど中身も大事だよね
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「シンタローさん!お誕生日...」
「「おめでとう〜〜〜っ!!」」
盛大な掛け声と共にこれまた盛大な爆音(クラッカー)がアジトに鳴り響く。
今日は俺、如月伸太郎の誕生日である。
だが、素直に喜べ無かった。
「...ああ、どーも...」
素っ気ない返事を返すと、セトがひょこっと顔を出した。
「あれ、元気無いっすね?もっとグワっと行きましょうよ!」
「...誰のせいだと思ってんだよ...」
セトとは恋人、だ。
皆に知られないよう隠した来たものの、ついにばれてしまったのだ。(エネにはとっくにばれていた)
普通なら非難するところがこいつらときたら見ての通りお祭り騒ぎだ。
ホモが受け入れられる世界って何だ...。
するとモモがラッピングした...これまた...デカイ袋(目測150cm)を押し付けて来た。
柔らかいし、抱き枕、とかか?
「お兄ちゃんおめでとう!はいこれ、誕生日プレゼント!」
乱暴に包みを剥がしていくと僅かだけ垣間見えた紅色と...、おっふ!!
あぶねえ...!目が合う所だった...!
精神爆害にも程がある...!
「いらない。すごくいらない」
「ええー!?じゃあ私がもらっちゃうよ!?紅鮭ちゃん等身大抱き枕ー!すごくレアなんだから!焼き加減も!」
何言ってんのこいつ?馬鹿なの?
俺の妹か?本当に。
「おめでとう、シンタロー。これは俺からだ」
キド!お前ならきっとまともなものをくれるって信じてるぜ!
...何だこれ。土偶?何処の土産だよ。
ぽかんと空いた口がまるで馬鹿にしているようで叩き割りたい衝動に狩られた。
「お、おう...サンキュ、キド」