シンタロー総受け
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風呂で念入りに体を赤くなるまで洗いまくり、しっかり湯船に浸かって妄想...イメトレをする。
エネちゃんのアドバイス通りに、綿密な計画を立てる。
...う、のぼせそうっす。
「シンタローさん!」
勢い良く部屋のドアを開けるとシンタローさんはまだPCの前に居る。
ちゃんと乾かしていないのか、髪の先からは雫がぽたりと落ちていて、それが逆に色っぽさを出している。
ああ、もうこの人は誘ってんのか!?
「...セト?...お前昼間からうるせーよ。いやお前が情緒不安定なのは知ってるけど。風呂にGでも居たのか?...あと服着ろよ」
半裸の俺を見てシンタローさんは顔を背けた。乙女か!!
「シンタローさん...っ」
堪らず、後ろから抱き締める。
シンタローさんは抵抗しようとしたのか椅子が大きく揺れて、バランスを崩しかけた。
「...セト?」
「シンタローさんは...俺の恋人っすよね?」
まるで自分に言い聞かせる様に俺はシンタローさんの耳元で囁く。
「な、何だよ...いきなり...」
シンタローさんはやっぱり顔を赤面させている。風呂上がりとかそういうの抜きで多分俺の顔も真っ赤だ。
「俺はシンタローさんが好きです」
好きです、本当に。
「...っ、あっそ...」
シンタローさんは歯痒そうに目線を逸らす。
俺はシンタローさんの顎をそっと上向かせる。
「こっち向いて下さい。シンタローさんは俺が好きですか?」
「...い、今更言うことか?」
またそうやって誤魔化すんですね。
でも俺の気持ち、ちゃんと受け止めて欲しいっすよ?
「シンタローさんから好きって言ってくれた事、無いっす」
そう、今まで一度も無い。
一方的に俺が好きみたいで寂しくはあったけど、それでも幸せだったから。
でも俺にも欲ってものがあるから。
どうしても、欲しくなっちゃうんすよ。
「...んな恥ずかしい事、言えるわけ無いだろ」
「なら、もっと恥ずかしくさせてあげますね」
「は?...ちょ、セト!?」
シンタローさんを無理矢理椅子から引っぺがし、ベッドへ放り込む。
そしてすかさず馬乗りになり、シンタローさんにぐっと顔を近付ける。
「すいません。でももう我慢出来ません」