Dream

□とろける
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秋から冬へと移り変わる、季節の変わり目。
そんな中、李典は風邪を引いてしまった。

コンコン。女官で、李典の婚約者の春姫が李典は自室の扉をノックする。

「失礼します。春姫です。」

「おう、春姫か。寒いから早く入れよ。」

「では失礼します。曼成様、調子は如何ですか?」

「まだ少し熱があるんだよなぁ、俺。」

李典がそう言うと、春姫は李典の額に手を当てた

「確かにまだ、少し熱があるようですね…。」

「ああ…。春姫の手、冷たくて気持ちいいぜ。もう少し、こうしててくれないか?」

「曼成様がそう仰るなら私は構いませんよ。」

春姫は微笑んだ。

すると李典は春姫の手首を掴む。

「春姫の手は、濡れた布で冷やされるよりも気持ちいいぜ〜」

そう言って、掴んだ春姫の手を、李典の頬や首筋や額にあてがう。

春姫は、李典が風邪で湯浴みができないため、体を拭きに来た。しかし李典の子供らしさについ微笑ましく思ってしまい、本来の目的を忘れかけてしまうところだった。

「曼成様、そろそろお身体を拭かせて下さいませんか?せっかくお湯を張ってきてしましたのに、冷えてしまいますわ。」

「ああ、悪いな。春姫が俺の体を拭いてくれるなんて、嬉しいぜ。」

そう言って李典は寝間着を脱ぎ、上半身裸の状態になった。
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