Dream

□Flower Garden
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春姫は、魏の五将軍・張郃の護衛武将であり、恋人だった。
しかし、春姫は持病が悪化し、やむなく護衛武将を辞めることになり、張コウの女官として張コウの身の回りの仕事をこなしていた。


張コウが戦でしばらくの間遠征していた時のある日、仕事を終えた春姫は、城を抜け出し、池のほとりの花畑にいた。


ここは、春姫と張コウの思い出の場所。

二人はよくここで花を愛でたり、花冠を作ったりしていた。


「儁乂様とここでよく花冠を作ってたな…」

春姫は、そんな事を呟きながら、一人花冠を作っていた。


(はい、儁乂様!花冠、できましたよ!)

春姫は花冠を張郃に見せると、張コウの頭にそれを乗せる。

(まあ…このような美しい冠を私に下さるんですか?ありがとうございます、春姫殿!)





このような記憶が、春姫の脳内で再生される。


その度に胸が傷んだ





「儁乂様…早く帰ってきて

早く儁乂様の腕で、私を強く抱きしめてほしい…」


春姫は一人で祈っていた。その瞳からは、涙が数滴落ちた
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