短編

□妄想詰
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青鬼と一緒に暮らしてる少女〜過去編〜


どうしてみんな私をいじめるの?
お母さんもお父さんも……
私はいらないの?



いじめっ子たちから逃げて逃げて、気が付いたら、街で有名な館に来てた

でも、そんなことも気付かず、私は館に入っていく

中に入ってとりあえずどこか隠れそうな所に入って、いじめっ子たちから隠れる

「おい、あいつどこ行った?」

「おい、ここって幽霊が出るって噂の洋館だろ?」

いじめっ子の一人の言葉に私は呆然とした
どうしよう
私はなんてところに来たんだろう
そんな思いにかられる

「どーせデマだよ」

「○○くん、う、後ろ………」

「ハァ?」

グチャッ

何かが潰れる音と悲鳴が聞こえる
何が起きているのだろうか?

突然、私が隠れていた部屋にいじめっ子が入ってきた

「!!」

「おまえ、お前のせいだ!!」

見つかり、蹴られる
痛くて、痛くて、蹴られた所よりも心が…………痛い

「しね、死ね死ね!!」

何度も蹴られる。
ふと、彼の後ろを見るとブルーベリー色の化け物が、黙って私達を見下ろしていた

「お前がいなければ良かったんだ!!」

いじめっ子が叫ぶ
その言葉が両親の言葉と重なる
心が…………音を立てて崩れた気がした

一気に涙が溢れだした
そんな時ふと後ろの怪物と目があった

『コロシテアゲル?』

頭に直接声が聞こえた

『コイツヲコロシテアゲル?』

コイツとは、いじめっ子を指しているのだろうか?
だとしたら……………

「、して……………」

「は?」

「ころ、して…………殺して!!」

私が叫ぶのと同時に、

グチャッ

と、何かが潰れる音がした
目の前には怪物に握り潰されているいじめっ子が目に入る

『コロシタヨ、エライ?』

この怪物は、私に頭を擦りつけてきた
思わず頭を撫でると嬉しそうに顔を歪める

『スキ、紫炎スキ』

「なんで、私の名前…………」

『??』

「………何でもないよ」

初めて、優しく抱きしめられた
体の大きさが全く違うけど、すごく優しくて、嬉しいなぁ







この日から、怪物………青鬼と家族になった
















































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