短編

□左利きの人は何かしら天才らしい
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ことりお化けの事件が済み、シオリは大学をやめ須賀の住む資料館に住み始めた
今日は佐久間が学校の宿題を持ってきて一緒に解いていたのだが………………


「もー!わかんない!!!」

「お姉さんでもわかんないのか…………」

「俺もパスだな」

望月とシオリ、佐久間は揃って机に突っ伏し項垂れていた
因みに管理人である須賀は高校を通信教育で済ませていたため早々に佐久間から戦力外通告をされ本の整理に勤しんでいた
だが、揃いも揃って机に突っ伏しているのを見て心配になり、全員に飲み物を差し出す

「あぁ、ありがとう須賀君」

「須賀君、忙しいのにごめんね」

「うぅ、頭痛い」

須賀から渡されたコップを手に取り三人で空いた手で眉間をもんだ

「どう見たってこの問題は高校のじゃない!」

「それを解けとは難しいな………」

ウンウン唸りながらまた紙切れとにらめっこを始める
須賀はそれをちらりと見るとメモに万年筆を走らせた

「須賀君?」

須賀が見せてきたメモには何かの暗号が書かれていて全員が首を傾げた

『その問題の答え』

続けざまにメモを見せられ全員が驚愕する

「は?!」

「須賀君すごい!!!」

「なんでわかったんだ………?」

全員が須賀に詰め寄り解説を求める
須賀は少し考えてから自分の部屋に戻り大きい紙を取り出して戻ってきた
そしてそこに丁寧に解説をしていく

「「「おおおおお!!!」」」

三人して歓声を上げて須賀に拍手を送る

「管理人って頭いいんだ………」

「もしかしてこの問題といた事あるのか?」

「どうなの、須賀君」

またしても三人に詰め寄られ慌てる須賀
そしてメモに書いていく

『問題自体初めて見たけど………通信教育のときそんな問題見たことあった気がしたから』

「え、初めてなの?っていうかテストとかはやったことあるでしょ?そういう時は何してるの?」

『?中学校の頃は特に勉強したことなかった。
教科書見てればできたし………』

須賀の戸惑った顔を見て全員が思う


あ、この子天才なんだわ


と………
そこで佐久間達は片っ端から難問を見せたが華麗に撃沈した

「何なの、ここの管理人…………本当に頭可笑しい」

「須賀君頭良かったんだね………」

「素晴らしいじゃないか…佐久間、教えてもらったらどうだ?」

机に突っ伏しながら望月が佐久間に提案する
佐久間は佐久間で、そうしようかなと密かに思っている始末である








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