短編小説
□リードする僕 R18
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陸上部に所属している俺(綾瀬 椎)は、約3年間なんの結果も出せなかった。
最後の試合だというのに、たまに走ってもタイムは下がる一方で、後輩まで馬鹿にされる始末。
特に、1年の佐藤 陽斗(ようと)には軽いイジメのような物にあっていた。
1年なのに2年まで引っ張っていくような明るくてチャラい要素を持つあいつは、
俺を毎日一人で準備と後片付けをさせるように指示しやがった。
それに走ることも出来ず、まるでマネージャーのような仕事ばかりさせる。
引っ込み思案な僕は言い返すことが出来ずそれを毎日続けている。
悔しくて悔しくて堪らなかったが、唯一、陸上部で仲がいい 同学年の 水島 祐(ゆう)が励ましてくれたからずっと頑張ってきた。