「ねえジョングク?」
「何ですか、兄さん」
「愛してるよ」
「僕だって愛してる」
「僕たち普通の兄弟だよね?」
「普通の兄弟ですよ」
「母さんはいつ帰って来るの?」
「………………」
「僕たち普通の兄弟だよね?」
「………………」
「母さんはいつ帰って来るの?」
「いつでしょうね」
「母さんはいつ帰って来るの?」
「…迎えに行きますか?」
「連れてってくれるの?」

こうなる事は、母の死体を見た時から無意識に予想していたのでしょうか。ジミン兄さんも望んでいたのでしょうか。不思議と何も抵抗がありません。愛する兄さん。こんな壊れた兄をたまらなく愛しいと思う僕の方が、頭がおかしいのでしょうか。









兄の細い首を僕は両手で力いっぱい握った。

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