◎long story◎
□ue,o2.5 任された報告書
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不可思議な錬成陣が現れ消えた砂漠からの帰りの汽車の中、アームストロング少佐は頭を抱えていた。
原因?
それは勿論事後処理を全て任せて不思議な現象の唯一の手掛かりともいえる少女を連れて東部の友の元へと行ってしまったヒューズ中佐‥‥
ue,o2.5 任された報告書
さてどうしたものか‥
それは勿論報告書。
全てをありのままに記すべきなのか、それとも‥
「アームストロング少佐!」
彼を呼んだのは砂漠へ行った部下の一人。
他の部下達も後ろに控えて、少しだけ強張った表情を浮かべている。
「む?何かトラブルかな?」
「いえ、あの‥報告書のことで‥」
彼は複雑そうな表情を浮かべ歯切れ悪くポツポツと話す。
「‥その、アームストロング少佐はどのような報告書を‥いやあの‥何と言うか、その‥‥」
あぁ、そうか
おそらく他の‥いや、彼ら全員同じ思いを抱いているのだ。
そう‥それは自分も含めてのこと
「報告書には‥『砂漠の錬成陣は自然消滅し、何事もなく元の景色に戻った。』‥そう記すつもりである。」
「!‥では─‥」
立ち振る舞い上普通に話しているが彼の瞳は安堵の色を浮かべている。
我々全員の心の内‥
ヒューズ中佐は見た目こそへらへらしているが、初対面の見ず知らずの少女に騙されるような間抜けな器量は持ち合わせていない。
確かに少女はどう考えても怪しいこと極まりない。
しかしヒューズ中佐が信用した‥または何か考えがあって少女を連れていった。
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