◎long story◎
□e,o1 現れた少女
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『砂漠に不可思議な錬成陣が目撃された。直ちに確認せよ。』‥‥ねぇ。
砂漠にどうやって錬成陣が出きるんだよ。
かけねぇだろ!?
でもいざ現場に行けば確かに錬成陣があった――
――いや、砂漠で“造られていた”が正しいか‥‥
e,o1 現れた少女
キィィィィィィィィ――――
砂が盛り上がって形造られている錬成陣からは悲鳴のような超音波のような耳に痛い音がまわりに響いていた。
「おいおい。かれこれ20分ぐらい続いてるんだけど、どうするべきよ‥‥アレ。」
そろそろ耳の限界だ。と悪態をつくのはマース・ヒューズ――軍部の中佐である。
「しかしあの錬成陣に近付くのは危険ですぞ。巻き込まれるやもしれません。」
辛抱強く錬成陣を見つめるのはアレックス・ルイ・アームストロング――同じく軍部で少佐の地位を持つ人物である。
二人は今セントラルとイーストの間にある砂漠に不思議な錬成陣が現れたとのことで現場に派遣されやってきた。まではよかったのだが
「だがな、今日は夕方から家族で外食なんだ。」
「まだ昼前ですぞ?」
「報告書と妻への花束とエリシアへのプレゼントが要るだろ」
この中佐はプレゼントに何時間かけるつもりなのだろうか。
感動するアームストロング少佐はおいといて、部下達は呆れながらも彼らしいとも苦笑する。
ピカ―――
「!?――‥錬成陣が」
突然光を発した錬成陣。
皆急いで物影に身を隠して構える。
すると今度は竜巻のような風が錬成陣のまわりを吹き荒れた。