◎long story◎
□ue,oo.5 真理
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本当は全て知ってる
こんなことになったワケ
ue,oo.5 真理
『やっちまったな‥』
誰もいない
何もない
独立した空間
溜息にも自嘲にもにた調子で彼は声を零した。
嘘を伝えてしまった
“真理”であるオレが‥
右も左もわからない少女に
与えられた人生の半分も生きていないのに‥
オレは何をした?
オレは何を言った?
少女は知る筈もない
事の重大さを
自分に枷られた運命を
余りに残酷な──
少女が現れ、消えた場所を見つめる。
“残酷”‥‥‥
恐らくそうとさえ
それさえわからないんだ
『“真理”‥‥か‥』
目の前にある扉は開く気配がなければ、開くモノではないようにも見える。
『ごめんな‥──』
聞こえるわけはない
聞かせるつもりもない
無意識に零れた言葉
響くことも
届くことも
何もなく消えた
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誰が望んだわけでもない
それでも起こってしまった
さあどうする?
どうしようもない
なら今暫く
黙ってみてるのも
それも一つの方法
‥かもしれない