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□e,22 待ち伏せ
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エドが得意げにニヤリとしたワケはすぐにわかった。
「あ。そこ滑るから気を付けろよ。」
「だぁ!と、危なぁー‥」
「おー、名無しさん意外に身軽だな。」
「‥‥ていうか何なのこの造りは!」
e,22 待ち伏せ
「なんでこんなのがあるの!?」
荷物を取りに行くといってエドワードと二人で外に出た深夜。
案内されたのは東方司令部の裏門のそばの路地裏にあるマンホールの目の前。
マンホールのふたを開くとなぜかはしごがない穴が姿を表す。
「ここから滑って中にはいるんだ。」
「‥あ、やっぱり?これどこに繋がってるの?」
「東方司令部地下一階の文庫室。あそこマイナーが本が沢山あるからよく失敬しにいってたんだ。」
「‥さすが。」
ふた閉めながらこいよと言ってエドワードが降りて、名無しさんは少しためらってから降りた。
真っ暗な穴の中で名無しさんは少し怖くなった。
闇に飲み込まれている気がした。
「嫌だな‥」
そう呟いた瞬間。
足下に光が見えて、すぽんと穴から飛び出した。