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□e,17 ショック
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あの後、まだ疲れが残っていたらしい私は皆に押し付けられるようにして眠った。
それなのに、なんであのタイミングで起きてしまったんだろう──
e,17 ショック
「─んぅ‥!!!」
ガバ──
夢を見た。
アルとエドワード君と私と‥‥ニーナとアレキサンダーで遊んでる夢。
本当に楽しく遊んでた。
でも途中で腕が伸びてきて、ニーナとアレキサンダーが居なくなった‥
おめでたいことに傷の男のことでドタバタしていたせいで、ニーナとアレキサンダーがもう居ないことを忘れていたらしい。
不意に思い出したことで哀しみが一気に押し寄せて来た。
頭では事実を受け止めていても心臓らへんがぎゅうとなって苦しい。
心は受け止められるほどしっかりしてないみたいだね。
まだ夕方だけど空には雨雲が広がっていて電気のついてない資料庫は暗い。
隠し扉の隙間から隣の部屋の明かりが漏れていて、助けを求めるように無意識に扉へ近づいて行った。
「どーするんスか?名無しさん以外にミニスカ履いてる軍の女なんて‥」
「しかもあんな若い子東部にはいませんからね。」
聞こえたのはハボックとファルマンの声。
‥‥私の話‥?
そんな気はなかったが自分の名前が耳に入り、つい扉に寄って耳を澄ませる。