∞×雲雀恭弥
□May I kiss you?
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「おかえり、ランボ」
「…た、ただいま、戻りました」
帰ってきたら、目の前に愛しい愛しい恋人様がいらっしゃった
=== May I kiss you? ===
「ボンゴレ〜」
「だからごめんって言ってるだろぉ」
ボンゴレ日本支部、ボス執務室
ボスの机に涙と鼻水とを垂れ流しながらめそめそ泣いている大きな子供
ボンゴレ10代目雷の守護者、ランボ
本来なら、ボヴィーノファミリーに在籍しているはずの少年
「仕方ないだろー…あの人は匣の研究のことになると他のこと考えないでフラフラどこか行っちゃうんだから…」
「分かってますけど…なにもこのタイミングで匣の情報を流さなくても…」
「だ、だからゴメンって…」
執務室にはボンゴレ10代目である沢田綱吉と、ランボの二人きり
本来なら、ここにもう一人いる予定だった
その人はあぁ今いずこ…
もともと人の言うことなんて聞く人ではないけれど
せめて、せめて今日だけはと拝み倒したのに…
「結局、無駄に終わっちゃったんですね」
「悪かったよ…そのかわり、ちゃんと盛大にパーティーは開くから……」
「10代目!」
「え、獄寺くんっ?」
突然、執務室に綱吉の右腕、獄寺隼人が駆け込んできた
何事かとふたりは獄寺を見る
「偵察に行ってた部下からの連絡が入りました」
「本当に?!みんな無事なのっ?」
「それが、結構手強い相手だったみたいで…」
慌しい雰囲気
瞬時に、あぁ今日のパーティーはお流れだな、と判断する
どうしてこうも、自分はタイミングが悪いのだろうとランボは肩を落とした
「ごめんランボ…今日のパーティーは…」
「大丈夫です、偵察ってあの3日間連絡が途絶えてたって言う部隊でしょう?そちらを優先させて下さい」
「本当にごめん!この埋め合わせはするから!!」
「いえ…それより、おれに出来ることはありますか?」
守護者として、出来ること
今はきっと猫の手も借りたい状況だろう
最近平穏だったから、こういうのは本当に久しぶりだ
「じゃぁ、悪いんだけど…頼める?」
「お安い御用です」
そのまま仕事に移る
気付いたときには、もう深夜になろうとしていた……―――