∞×雲雀恭弥

□dolce
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「……雨、か」


応接室の窓から外を見る

がたがたと窓にたたきつける土砂降り

教師は幾人かいるのか学校内に気配がある


「……帰ろうかな」

「委員長、お帰りですか?」

「うん、君ももうあがっていいよ」

「は…」


休日だというのに学校に来ているのはいつものこと

ただ、最近台風が過ぎ去ったばかりなので雨が降るなどとは思ってなかった

そういえば、今朝はニュースを見ていない


――濡れることは別に嫌いではないし…


恭弥は手早く身なりを整えると応接室の鍵を閉める

家に帰ってまずシャワーだな、と考えながら昇降口へ向かうと一つの影


「おう」

「……何してるんだい、今日は学校休みだよ?隼人」


昇降口にいたのは煙草を咥えて曇天を仰いでいた獄寺隼人

まさかいるなんて思っていないの正直驚いた


「んなこたわかってんだよ、ただちょっとふらーっとしてたらここにいただけだ」

「ふぅん…?」

「…、んだよ」

「別に、僕に逢いにでも来たのかと思ってね」

「ば…っ!んなわけあるか!!」


そういってるわりには満更でもなさそうな隼人の表情

頬を染めているのがなんとなく可愛い

恭弥は喉の奥でクスリと笑うとその隣に並んだ


「君、傘持ってる?」

「たりめーだ、今朝の天気予報で夕方からの降水確率70%だったからな」

「それなのに外出?」

「……」


二の句が次げないのを知っていてこの質問


――この鬼畜野郎


  
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