綱吉と過ごしたカウントダウン

□2007.12.27.(thu)
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「ヒバリ!ヒバリ!」

「…なに、君もいっしょに行く気」

「イッテラッシャイ!イッテラッシャイ!」

「……あぁそう、行って来ます」


呟いて、僕は家を後にした









=== 12/27(木) === 二日目 ===









バイクにまたがって、学校を目指す

年末だからか、最近は群れる輩が増えてきてる

本当ならこのままそういう輩を咬み殺しにいくんだけど、今はたまった仕事をしなきゃならない

草壁に任せてあるから大丈夫だとは思うんだけどね…

学校に行ったら、門を開けて、鍵を開けて…

ん?

昇降口のところに、なんだ?

駐輪場にバイクを停めて昇降口に向かった

そこに居た塊の正体


「…沢田?」

「おはようございます、ヒバリさん」

「……おはよう」


こんな朝早くからいるなんて思わなかった

自分でも驚いているのがわかる

僕が驚くくらいなんだから、けっこうすごいことだよね



「早いね」

「リボーンのやつに、追い出されまして…」

「…あぁ、なるほどね」


赤ん坊ならやりかねない

どうせ、眠っているところを無理やり放り出されたに決まってる

反抗しようともしないのかな、沢田は

まぁ、反抗したらしたであの赤ん坊のことだ、結局は追い出してただろうけどね

仕方が無い


「ほらさっさと立って」

「わわっ」

「……」

「ヒバリさん?」


沢田の手を掴んで思いっきり引き上げる

でも、その手に触れた瞬間に自分でもわかるくらいに眉間に皺が寄る

なにこれ、冷たすぎ

僕は今さっきまでバイクに乗ってたから冷たいのはわかるけど、それより冷たい


「一体いつからここに居たの」

「え?」

「手、氷みたいなんだけど」

「……7時、に」

「1時間もこんなところに?君、馬鹿じゃないの」


近くにコンビニがあるんだ、そこで待っていればよかったものを…

わざわざこんなところで待ってるなんて、馬鹿なのかな

とにかく、このままこんなところに居たら風邪を引かれる

赤ん坊に何を言われるかわからないけど、赤ん坊のことだ

沢田の鍛え方が甘い、とかいうだろう

でも今は猫の手も借りたい状況なんだ

せっかく手伝ってくれるっていうんだから使わなきゃね


「ほら、いくよ」

「え、わっ!ちょ…!」


沢田を引きずって、応接室に向かって歩き出す

必死についてきてるその姿をみて思わず苦笑してしまう

なんか、草食動物っていうより小動物って云った方があってる気がするね




  
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