初代×雲

□雨のち曇り…霧が晴れて大空広がり
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時々、ふと思いつく


「僕たちは、どこから間違ってしまっていたのでしょう」

「……どうした、突然」


窓枠に腰掛けて、外を眺める

どこまでも広がる大空と、寄り添うように共にある紅い雲

東から、闇が襲う

空蝉 夕暮れ 染まる紅

あぁ、これだから人間は…


「おや、あなたは知っているのではないですか?」

「…さて、なんのことだかな」

「いつまでも、そうして白を切り通せる事でもないと思いますけどね」


窓枠から降りると、スタスタと扉の方へ向かう

それを目で追って口を開いた


「む…厠か?」

「仕事です!」


バタンッと大きな音を立てて扉が閉まる

一人残されたその人は、持っていた万年筆を置いた

夕陽が、金色の髪を照らす


「どこで間違った、か…」


―――それは違うぞ、霧…


自嘲するように顔を歪めて、目の前にある資料を手に取った

そこに記されている人物を一瞥すると、手に炎が灯り…一瞬にして燃え上がった


「さて、俺も仕事に行こうか」


あぁ、今日もまた…

闇が、来る
 
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