竜ノ子、拾いました。

□4.おやつの時間
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◆4.おやつの時間◆


『マサムネって、なんで卵から出てきたのに着物着てるんだろうねぇ?』

「わかんない!」

『うん、正論だね』

「せーろん?」

『正しいって事』


そう頭を撫でると、ニコニコと笑い私の指でじゃれ始める。ネコか。
今さらだが、マサムネは何故か濃紺の袴を着ている

似合ってるし可愛いから、会えてつっこまかなったけどね。それしかないのかな、服……


『作るか』


出来るかどうかは分からないけど、何事にも挑戦してみよう。
そうときまれば、布と裁縫道具を魔の巣窟(押入れ)から出さねば……
押入れを開け、奥にしまい込んでいた裁縫道具を出した。
その光景をポケットに入っていたマサムネが不思議そうな顔で見ていた。
あれからポケットに入ることがブーム……気に入ったらしい。自分から入って来る、意地でも。


『布買って来なくちゃなぁ』

「?なんで??」

『マサムネの服作るためにね。服がそれだけってわけにはいかないしね』

「ふぅん…かんな、おやつ!」


あぁ、そろそろおやつの時間だ。
もう君って奴は、おやつの時間だけは正確なんだから…
まだ真っ暗な時間に起こしてくるくせにさ。なんでかな、まったく…
まだ子どもなのか、とてもよく食べること食べること。
まぁ、体が小さいから金銭的にはそれほど苦ではない。
いつかは役に立つだろうと、小学生からお年玉やお小遣いをコツコツ貯めてきたお金はたんまりある。
仕送りでたくさん野菜とかいっぱい来るし、バイト代だってあるしね。


『マサムネ、おやつ何がいい?』

「フワフワ!」

『ホットケーキね』
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