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□ACT01
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遙side
「おい、起きろ」
『んー・・・はるー・・・?』
俺の声で隣で寝ているコイツは目を覚ました。
ちなみに今日は月曜日で俺にとっては始業式、桜にとっては入学式の日だ。
「今日入学式だろ。」
まだ脳が寝ているのか、ボーッとしている桜にもう1度声をかける。
『ん・・・。もーちょっとだけ・・・。』
そう言って桜は立ち上がりかけの俺に抱きついてきた。
・・・・・。こいつ、無自覚だからタチが悪い。
俺が男だって分かってないのか・・?
「起きろって・・・・。」
『・・・・っ?!んっ・・・っ』
俺は桜の唇に優しくキスをした。
理由は簡単。
・・・乱暴にしたら怖がるから。
『は、ハルっ!朝から何』
「桜が起きないのが悪い。」
桜の言葉を遮って即答した俺に桜は頬を膨らまして拗ねた。
『むぅ・・・だ、だってハルがあったかくて気持ち良かったんだもん・・・。』
「分かったわかった。・・鯖焼いてくるから着替えてこい。」
これ以上起こると桜が泣きそうだから、鯖を焼くことを口実に部屋を出た。
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