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□Act.10
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凛
「……悪かった」
『凛ちゃん……待って!』
名前の声は閉じられた扉で凛に届かなかった。
名前はベッドにうずくまる。
似鳥
「名字さん……先輩……」
二人の会話を聞いてしまった似鳥。
*
*
*
御子柴
「今日で合宿が終わりだが!忘れ物がないようにな!……それと名字!合宿の間ありがとう助かった!」
『そんな!こちらこそ!』
帰りのバスの中…名前の隣には凛が座る。
今朝の事もあり、凛にどう接していいか分からずにいたが、意外にも凛から声をかけてきた。
凛
「…ありがとな…マネージャー」
『う、うん…』
凛
「疲れてないか?男だらけだしな…」
『だ、大丈夫…似鳥くんもいたし…凛ちゃん……いたから……』
凛
「……ありがとな」
名前の頭を撫でる凛。
いつもの態度にホッとする名前。
凛
「……今朝の事…忘れていい」
『…!…忘れていい…って…何で?(意味わからない…からかってた?)』
凛
「…悪い」