独奏の堕天使

□☆十七歳〜十八歳編☆死と生
2ページ/9ページ

「強大な力には代償がつきます。
良いですか?一ヶ月から二ヶ月に一度程の頻度で高熱、吐血などの副作用があるでしょう。
体調不良として感じる事は無いと思いますが、熱により倒れる事があるかと。
それと同時に強制発動もし始めます。始めの方は目の色が暗くなる位、でも段々黒帯が表に出始め、肌の色も変わるでしょう。
更に、一ヶ月に一度は力を発散する様にしないと…精神に異常が出始めます。魔物相手に力の1/100くらいをぶつける程度で大丈夫でしょうが、くれぐれもお気を付けて。」

今回は前者だろう、恐らく後数日後に吐血の症状が出るはずだ。
発散は…今月はまだだから野宿じゃ無い日にでもやろう。一回、忘れかけて大変な事になった。
今までの記憶がゴチャゴチャになって、少しずつ消えて行く感覚に加えて激しい頭痛。
あんなのは二度とゴメンだ。
どのタイミングで吐血が来るか…タイミングを見計らって一旦パーティから離れるか。

「大丈夫か?」

そう考えている間にアーロンが薬を持って戻って来た。

「大丈夫大丈夫。」

「これを飲んで素直に寝てろ。」

アーロンは錠剤を二つ出して、更にコップに水を入れて来た。

「ありがと、」

素直に受け取り、錠剤を口に入れてからコップの水で流し込む。
珍しく甘い味がした。
急に眠気が襲って来て、ベットに潜ったら、私は直ぐ寝てしまった。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ