独奏の堕天使

□★七歳〜八歳編★お節介と暴走
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〜次の日〜

私が起きると部屋に居るのは爆睡中のジェクトだけだった。
もう少し起きるのを早くしなければと思う。
取り敢えず私は二人が居るであろう食堂に行く。

食堂に行くとそこにはブラスカしか居なかった。
アーロンは?と聞くと風呂だそうで私はブラスカの前に座り食事を取り始める。

しばらくするとジェクトが起き、アーロンが風呂から出てきたようで食堂に入ってきた。

「二人とも起きたか。」

「おはよー、アーロン。」

「やっと全員揃ったね。」

「わりぃな、毎回。」

ジェクトとアーロンが食事を取り終わるのを待ってから今日の予定を四人で話し出した。

「キノコ岩街道まで行けたら行きたいね。」

「その方が良いでしょう、問題は大型の魔物です。」

やはり魔物の話が出てくる。

「昨日話した通り、出たら倒す…だろ?」

「出なかったらそのままだよね!」

私とジェクトが昨日話した事を言う。

「では、出ましょう。」

少し話をした後、アーロンの言葉で私達は旅行公司を出る。


その時!

「魔物だー!!」

「チョコボが!!!」

人の叫び声が聞こえた。
こう言うのをフラグって言うのかな?

「行くよ!!」

ブラスカの言葉で私達は魔物の所に向かい出す。

「でかい!キモイ!論外!」

私が見た魔物の印象がこの三つである。
だって腕長いのに短足だし、顔面でかいし、唇めっちゃ分厚いし、舌が二股だし。

「魔物に論外もあるか、行くぞ!!」

アーロンにツッコミを入れられて私達は戦闘を開始する。

「『ライブラ』!」

私はあの論外の弱点を調べる為にライブラを使う。
いつ覚えたって?ポルト=キーリカの宿で白魔法は終わりました。
因みに黒魔法はビサイドに向かう時の船、剣技はビサイドの宿で読み終わりました。

「転けた時にブリザドか…弱点は炎だって!!」

私は三人に論外…チョコボイーターの弱点を伝える。

「それなら炎天丸で行くか。」

アーロンは装備を変える。

「『バコルド』。」

ブラスカが皆にバコルドをかける。
その後私はファイガ、ブラスカはサポート、アーロンとジェクトが斬りつけて行く。
だが、中々倒れない。
運が良いのか悪いのかお互いの背後は崖、押して押されての繰り返しで勝負がつかない。
と言うかチョコボイーターHP多すぎ。

「まだ倒れねぇのかよ!!」

「ちょっと見ろ!後ろヤバイっつーの!!」

少しして私達は崖まで追い詰められてしまった。
三人ともかなり疲れてきいてる。
チョコボイーターが私達を崖から落とそうと腕を横に伸ばし接近してきた。

ダメだ、落とされる!

私は目を瞑ってしまった。

その時






ドン!






「え?」

横から何かに押され、私は倒れた。
そのおかげでチョコボイーターの攻撃は私には当たらない。
何か、いいえ。



アーロンに押されたのだ。



「皆!!」

私が崖の方を向くと三人は居なかった。
チョコボイーターがこちらを向いて『次はお前だ』と指を指してくる。
私の脳裏に嫌な光景が走る。

「いっ……いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」

私は下を向き、頭を抱えて叫ぶ。
チョコボイーターの近くでドッカンドッカン言ってるが知ったことか。
三人が居ない。
その恐怖だけが私を支配する。

「クロヤ!ってなんだこりゃ!!」

「暴走してるね、止めなければ。」

「クロヤ!止めろ!落ち着け!」

少しして崖の方から三人の声が聞こえる。

……あれ?

「み…んな…?」

崖の方を見るとブラスカとジェクトとアーロンがヴァルファーレに乗って崖から上がってきてた。
そう言えばチョコボイーターは?
幻光虫しか居ないけど。

三人がヴァルファーレから降りたのを見た私はホッとして地面に座り込んでしまった。

「クロヤ!大丈夫かい?」

ブラスカ達が私のところに駆け寄ってくる。

「……グスッ………ヒック……よ…かっ…たぁ……」

私は泣き出してしまった。

「おいおい、泣くなよ。あんなんで俺様が死ぬと思ってんのか?」

ジェクトが私の頭をポンポンと軽く叩きながら言う。
彼なりの励まし方なんだろう。

「……心配、かけたな。」

「……」

「なんだ、魔力切れで歩けないのか?」

「なっ、んなわけねーよ!!」

ひとまず安心。

……って

「あの論外は?」

「チョコボイーターかい?あれは……」

「お前が暴走してフレア連発したから倒れたんだろ?」

……え?
暴走?
私は何の事?と言った顔で三人を見る。

「クロヤの悲鳴からなーんか爆発しててな、上がって見てみたら消えかけのチョコボイーターと幻光虫と大量のフレアだけだったぜ。」

「俺は……何をしてたんだ……」
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