独奏の堕天使

□★七歳〜八歳編★出会い
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ブラスカを待っている間に、ジェクトがしゃがんで話しかけてきた。

「本当に大丈夫なのか?魔物もわんさか出るみてぇだしよ。」

「大丈夫大丈夫、それに死んだら死んだで良いでしょ?」

「「!?」」

私の発言にジェクトは目を見開き、アーロンは眉間に皺を寄せた。私にはその表情が驚いた様に見えた。
普通そうじゃないの?死んだら死んだで其処で自分の人生は終わりでしょ?
終わったのなら終わったで良いじゃない。

「何言ってんだ、レイン。」

「自分の考え。だってそうじゃん、死んだらそれが私の人生だったんだってことで。
その途中で悔いがあろうが無かろうがそれもそれで私の人生。それならば今この時死のうが生きようが変わらないじゃない。」

「そんな暗い事言うんじゃねぇよ。」

「言うも何も私の考えは考え。子供らしくない?子供は子供らしくしろ?それならそれで結構、でも私は私。この考えは曲げないから。」

こんな歳から両親亡くしていたらこんな考えになってもおかしくないわよ。と言う言葉は会話を長引かせる原因となるので飲み込む。

「あれ?どうしたんだい?」

私が言ったすぐ後にブラスカが戻ってきた。
不敵な笑みを浮かべる私と険しい表情の二人。
だが、私はブラスカの声を聞くと穏やかに笑い「ううん、なんでもないよ。」と言った。

「そう?それなら良いんだ。レイン、あの牢屋を借りれたから自由に使うといいよ。」

「はーい!」

そのまま私は牢屋に入り、寝る体制となった。
アーロンとブラスカは恐らく自分の家へ向かい、ジェクトは私のいる牢屋の向かいの牢屋に入った。


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