独奏の堕天使

□☆十七歳〜十八歳編☆質問ラッシュ
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階段を登りきると久しぶりに見るキーリカ寺院。
所々発生している炎からはここにはリート…イフリートの居る寺院だと言うことが良く分かる。

「先、行ってる!」

「あっ、レイン!」

目の前に現れた見覚えのある紫のユニホームを視界に入れた私は階段を登り切ったユウナ達に言ってから寺院内部に向かって走り出す…が、

「おっ、久々だなぁ。」

「ぎっくぅ…」

すれ違いざまに三人組の内赤髪の男ーーービクスンに声をかけられる。
私はビクスンの所属するルカ・ゴワーズの助っ人を務めたことがあるのだ。
…と言っても5年前の話だが。

「ぎっくぅ…ってなんだよ!」

「スカウトなら全力でお断りします。」

5年前少し助っ人をしてからしつこくスカウトをされ続けていた私にはその赤髪を見るだけで嫌になっていた。

「おいおい、そりゃねーぜ。」

「十分あります。さようなら、私は彼が居なきゃブリッツはもうやらないって決めてるんです。」

「良い加減教えてくれよ、彼って誰なんだ?彼氏か?」

ビクスンは笑いながら聞いてくる。
ほんっとチーム内でアンタだけは嫌いだったわ。

「教えてあげましょうか?」

「おっ!教えてくれよ!」

どうせその人見つけて私ごとチームに入れようって腹でしょ。
残念、どう足掻いても無理だから。

「ジェクト"様"がスピラの何処かのチームにいれば入ってあげるわよ。」

「はあ!?」

「それじゃあ。」

そのまま私は寺院の中へ走って行った。
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