目が覚めたら何か大変なことになってました。

□ナッ、ナンダッテー
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「………………」

「………………」

どうも、霧島です。
私は今、とんでもないものを見ています。
朝、目が覚めたら目の前に

上半身裸の変態で頭に赤い鉢巻き(?)巻いているFFXの主人公ティーダ君の親父さん、ジェクトさんっぽい人がいました。」

「おいガキ、変態とはなんだ、変態とは。」

あれ?口に出てた?
ってその前に。

「貴方は誰ですか?コスプレ好きの空き巣ですか?家宅侵入罪で警察に通報しますよ?」

まずは冷静に、落ち着いて。

「いや、コスプレじゃねーから。」

「そこだけ答えないで下さい、私の家に大人が居ること自体おかしいんですから。」

「ん、まあ俺はジェクトだ。」

え、まじッスか?

「お巡りさーん、こちらでーす。」

痛い人だぁ。

「おい!」

「と言うのは冗談です。」

「なんだよ。」

こうなったら質問に答えて頂こうじゃないか。

「質問しまーす、ここは何と言う国でしょうか?」

流石にこれに答えられない人は……ねぇ。

「ん?知らねーよ、目ぇ開けたらこの部屋だったからよ。」

「(°□°;)…………」

マジなパターン?

「はい、分かりました。では次の質問です。ゴルベーザの弟は?」

いきなりディシディアに行きます。
これに答えなきゃFFファンとしてもジェクトさんとしても認めない。

「何でゴルベーザが出てくんだよ。」

「あれ?知らないんですか?答えなきゃ通報しますよ。」

さりげなく脅します。

「っと…セシルだっけな、あの黒白の。」

「あ、知ってたんだ。」

知ってたとは……

「おい、この質問に意味はあんのかよ。」

「特になゲフン!ゲフン!本題はこれからですよ、最後の質問です。ティーダとユウナ(etc)がキーリカに向かって船に乗った日は貴方がユウナに最後に会ってから何日後?」

「お前、何を知ってやがる。」

怖いです、ジェクトさん。

「答えなきゃ警察に通報です♪別にここで何をしようと困るのは貴方だけですよ、多分。」

「答えたら全部話せよ?」

「全くー。話しますから、早く早く♪」

完全に楽しんでますけど何か?

「10年と95日前だったはずだぜ、この質問に意味はあんのかよ。」

覚えているなんて素晴らしいですね。

「特に有りません、自己満足です(笑)取り敢えず色々分かったんで朝御飯食べますか?色々話しますよ?」

「嬢ちゃん飯作れんのか!?」

親父さん、一人暮らし舐めてません?
料理スキルなきゃ死にますよ?

「勿論です、パンとご飯のどちらにしますか?」

「そこは米だろ。」

お米、ザナルカンドかスピラにあったんですね。
取り敢えず私はジェクトさん(?)を寝室からリビングに案内して、昨日の残りのお米を温めながらおかずの準備をした。

「こんな物しか用意出来ませんでしたが、どうぞ。」

そう言って出したのは一般的に鮭の塩焼にお味噌汁、白米のセットである。

「おっ、うまそーじゃねぇか。」

「お口に合うか分かりませんが。」

「良いってことよ、頂きます。」

ジェクトはご飯を食べ始める。
正直言って早い、かなり早いよ。
10分もしないうちに食べ終わってた。
私はマイペースに食べていく。

「くぅ〜!旨かったぜ!料理上手いんだな。」

「いいえ、一般家庭のレベルですよ。……あぁ!!」

会話をしていた時に時計が目に入って私は驚いてた。
なんと9時なのだ。
学校はこの時間から授業が始める。
かなりヤバイ、一時間目が始まってしまっている。

「どうした?嬢ちゃん。」

「……OTZ、学校がぁ…。」

無遅刻無欠席の野望が今破れたり。

「学校か、どうすんだ?嬢ちゃん。」

「…1日休んだ位で置いていかれる私ではない!休みます、休みますとも!!」

「行っても良いんだぜ?」

ジェクトさん、その優しさが嬉しいよ。
だがしかし!ここで私が居なくなったらどうなるか分からない!

「だ、大丈夫ですよ。今連絡してきますね。」

そう言った私は携帯電話を手に取ってリビングの端の方に行った。
そして、学校に電話をかける。

『はい、こちら桜山中学校です。』

お約束の台詞を聞き覚えのある声が言う。
恐らく技術の先生だろう。

「2年3組の霧島佳音です。今日は諸事情によりお休みさせて頂きます。」

詳しい内容は話さない、これが私のやり方。
だって家にジェクトさんが出現しました。なんて言えないし言いたくない。

『そうなの。まあ、一人暮らしだものね。分かった、知らせておくわ。』

訂正、家庭科の先生でした。

「ありがとうございます。それでは。」

そう言って私は電話を切った。
「取り敢えず、今日は休みました。さて、何から話しましょうか。」

「何って言われてもよぉ、ここが何処かって所からだな。」
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