独奏の堕天使

□★七歳〜八歳編★輝く森の中にて
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「わぁ…………」

轟音の雷平原を超えて私達が着いたのはマラカーニャ…………じゃなくてマカラーニャの森。
薄暗い森の中には水晶の様な物があり、辺りをほのかに照らしている。
……とても綺麗。

それの他に感じたものは……

「寒くないかい?」

「うん、大丈夫。」

気温の低下。
私はブラスカに魔力コントロールを教えて貰っていたので大丈夫。
アーロンは慣れたと言う感じの表情で、ジェクトは『余裕だせ!』とでも言い出しそうな感じだ。
上半身裸の癖に……(笑)

「取り敢えず旅行公司に向かいましょうか。」

私達は旅行公司に向かって森の中を歩き出した。


〜〜〜〜〜

「『バウォタ』」

ブラスカが水属性攻撃を一度だけ無効化するバウォタを全員にかける。

「それっ!!」

私はブルーエレメントに向かってサンダガを放った。
私のサンダガは綺麗にブルーエレメントに命中し、ブルーエレメントは形を崩してから幻光虫となって消えた。

「アーロン、そっち!」

「分かっている!」

ガンッ!!と体当たりしてきたムルシュフに大太刀を振るう。

「おらよっ!」

キマイラをジェクトが斬りつけ、

「「『ファイガ』!!」」

私とブラスカがクーシポスにファイガを当てて終了!!

「お疲れ様、二人とも随分慣れて来たね。」

「えへへ……」

「まっ、このジェクト様に不可能なんてこたぁねぇって事よ!!」

相変わらずの俺様でジェクトは言う。
それをアーロンが呆れたような表情で見る。
この流れも定着してきた。
今は森の中、森はまだまだ続くそうなので今日は野宿だと思う。
それにしても

「冷えるねー……。」

魔力を多少消費したせいか、多少外気が冷たく感じる。
とりあえず体感温度を上げるために使ってる魔力を上げる。

「ここで寒いと言っているならガガゼトでどうなると思っている。」

「…………え?」

何か聞いてはいけないような言葉を聞いた気が……
ガガゼトってザナルカンドの一個前じゃ無かった?

「マカラーニャの二倍は寒いと思うよ。」

ト ド メ の 一 撃 ☆
ブラスカぁぁ!!何時ものにっこり笑顔で言うことじゃなぁぁい!!

「…………マジ?」

「ここでふざけたことを言う奴が居るか。」

真面目そうです。
その時ジェクトがおーいと私達を呼んだ。
きっと野宿にピッタリの開けた場所を見つけたのだろう。

「良い場所を見つけたね。」

ブラスカがジェクトの見つけた場所を見て言う。
確かに良い場所だと思う。
開けた場所だし泉もあって水には困らない。
そして神秘的でとても綺麗だ。

「…ブラスカ様、ここはスフィアの泉では?」

私の後ろから入ってきたアーロンがブラスカに聞く。
スフィアの泉……って何?
まさかあの泉の中には大量のスフィアで溢れかえっていたり………しないよね。

「そう言えば、そうだね。抜け道があったのか。」

「なぁ、ブラスカ。スフィアの泉ってなんだ?」

ジェクトが私の気になっていたことをブラスカに聞いてくれた。

「スフィアの泉って言うのは、スフィアは幻光虫の濃度が高い水で出来ているのは知っているよね。」

「うん。」

「あぁ。」

「その幻光虫の濃度が高い水があるのがこのスフィアの泉だよ。」

「成る程ー。」

「ついでだが、幻光虫の濃度が高い場所は思いが留まりやすい。そう言った場所は……」

「おいおい……」

「なっ、何これ。」

「魔物が現れやすいんだ♪」

ブラスカとアーロンのとても丁寧な説明中にプリンの系統とはまた違った感じのゼリーっぽい魔物が現れた。
ブラスカ……笑顔で言うことじゃ……

「スフィアマナージュだったか?コイツはウィークチェンジで弱点の属性を変えてくる。」

「だから相手が使ってきた属性の反対の属性魔法を当てれば良いよ。」

そんな話をしているとスフィアマナージュがファイラを打ってきた。
それを炎吸収……と言うか全属性吸収のアビリティが付いてる防具を装備しているアーロンが受け、その隙に私とブラスカがブリザガを放った。
スフィアマナージュが怯んでいる内にアーロンとジェクトが斬りかかり、次の属性が分かったらまた私とブラスカが弱点の魔法で攻撃する。

その様な流れを5〜6回繰り返してスフィアマナージュは倒れた。
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