独奏の堕天使

□★七歳〜八歳編★苦手な物
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「あの後何とか火は克服したんだけど…………大きな音は。」

「……すまん、無理に聞くことでは無かったな。」

「気にしないで、過ぎた事だから。」

「「「…………」」」

皆揃って黙ってしまう。

「あーっ!!もうっ、そんな静かにしないの!私は気にしてないし、今さらうじうじしても仕方ないし……さっ!じゃあ私寝ちゃうね!オヤスミ!」

無理にテンション上げてから私はベッドに入った。


「まさか、アイツの子供だったのか…………」

ジェクトが言った。


レインがベッドに入った後……
各自やることを済まし、また部屋に集まった。
因みにレインはもう寝ている。


「知り合い……だったみたいだね。」

「あぁ。確か試合一時間前にいきなり来て『娘の為にお願いっ!』って言われてよ……噂とかで夫婦揃って死んじまったのは聞いてたが、こんなトコで会うとはよ。」

勿論レインの話を三人ともしている。

「考えて見りゃアイツにそっくりだ、赤い目や笑顔とかよ……髪色はアイツの旦那似だな。」

「連絡など、取れなかったのか?」

「家はアイツが結婚してからは知らなかったからな……アイツの両親は死んじまってたから実家何てモンは引越しちまったら無くなってるしよ。」

「レイン…………辛かったろうね。」

「四歳から一人暮らしですからね……。」

「引き取られたりしなかったのかな?」

「さっき言った通り母親の方の両親は死んじまってるしアイツには兄弟が居ねぇ。恐らく父親の方もそうだったんだろうな。」

「そう考えるのが妥当だな。」

「あの時、不審気味だったのも……」

「人との関わりが少なかったって考えた方が良いな。アイツ、子供の事基本的に隠してたからよ。それに心配性だったからな、何かあった時の為に『こんな事があったらこうしなさい』見てーな本でも用意してたんだろう。」

「……レインは、この先どうしたいのかな。」

「帰れるなら帰るか、それとも残るか……と言う訳ですね。」

「普通に考えたら帰った方が良いと私は思う。が、」

「あのような事情があるとなると……」

「「「………………」」」

再び部屋が静かになる。

「……もう、気にすんの止めるか。レインは自分で決めると思うぜ。」

「ここまで一人で乗り越えて来たんだ、この先も自分の考えを貫いてくれるよ。」

「そうですね、もうそろそろ寝ましょう。」


アーロンの一言で三人は各ベッドに入り、寝始めた。


次の日、
リンから耳せんを買い、
ジェクトがお土産用スフィアをアーロンパシって撮影している時に落雷に打たれ、ジェクトを除く三人で笑ったのはここだけの話。


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