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ピピピピピピピピ
「…うるさい…今なん…じ、うっわ…」
やってもうた
現在7時47分
確実に始業式間に合わん。
やってもうた
もう初日から遅刻とかやってられんわ…
とにかく走るしかないな…
「っはあ…ぜー…はあ…っつい、た…」
現在時刻8時15分
始業式が始まるのは8時40分から
普段なら家から学校に来るのに凡そ30分はかかるのに、用意やらなんやらしてダッシュしてこの時間やから、自分を褒めたい。
素晴らしい私。
「って!!!あかん!!私自分の教室分からんやん!!!!!!」
朝からほんとにめちゃくちゃである。
半ば小走りに、もつれ足になりながら自分の上履きに履き替え、とりあえず新入生らしき人を探す。
制服が新しそうな人…新しそうな人…
「あっかん!!!自分の教室どこやねん!!」
そんな時、馴染みのあるなまりが何処から共なく聞こえてきた。
もちろん発したのは私ではない。
「「あ 」」
お仲間とも言えそうな、いや言いたくはないほど目立った赤髪の男の子と目があった。