僕たちの日々
□田舎モン
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若菜『和馬、本当にいいの?』
和馬『あぁ』
〜〜〜〜〜その頃〜〜〜〜〜〜〜〜〜
河内『そやジャぱ…いや東と嬢ちゃ… 泉?はどこに?』
黒柳『それは私が訊きたいくらいだ!』
河内(…そういやあのお嬢ちゃんの姿もあらへん…まさかまた3人で?)
月乃『彼らなら…この採用試験を辞退しましたわ。』
河内(な…なんやて!?
お、お嬢ちゃん!!そ…それにあのじいさんは…梓川貞尚!!
このパンタジアグループのオーナーや!!本で見たことある!なんでそのオーナーとテスト生であるはずの梓川…月…乃…が…
梓川!!ど…同姓!!)
河内『お、お嬢ちゃんの正体は…いったい…?』
黒柳『彼女は梓川オーナーの孫娘であり、まだお若いがパンタジア南東京支店をまかされている』
河内『なんやて!?』
諏訪原『何やら臭いとはカンジてたが…そういうカラクリか。』
黒柳『ちょっとした気まぐれでテスト生に紛れ込んでいたが…基本的に採用試験には関係のない人間だ。
では試食を始める。』
〜〜〜〜〜飛ばして〜〜〜〜〜〜〜〜
月乃『おめでとう!!
採用おめでとう。』
河内『…あ…
あ…あの梓川月乃さんちょっと…』
月乃『はい?
なんでしょ?』
河内『あ…あのですね…その…
焼いたんはあくまでワイや!!』
月乃『はい。』
河内『ホンマにそう思っとるな!?
ワイはこう見えても相当なワルやさかい、ヘタなこと言うたらどうなっても知らんでー』
月乃『まぁ怖い。』
河内『東のやつはいち早くあんたの正体を察知しあんたに不正ごバレとるこで採用を諦め…この試験を辞退したかもしれん、嬢ちゃんもそんなところやろ!が…ワイはそんなヤワないで!こんなチャンス逃がさへん!!』
月乃『…あのー何か勘違いなさってますよ。』
河内『なんや!?』
月乃『東が辞退した理由はそんなコトじゃないですわ。
東さんが辞退したのはアナタのきょうだいを想ってのコトだと思います。』
河内『…』
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あの時…
和馬『うん…』
月乃『なんでしょう?』
若菜『いったいなに?』
和馬『俺、この採用試験パスじゃ!』
2人『え!?/はぁ?!』
若菜『何いってんのよ!和馬、【採用されるんじゃー!】って言ってたじゃない!』
和馬『俺さー、今まで他人に嘘ついたことねぇから、こんな場合…どんな顔してりゃいいのかわからなくて…
もし、この嘘が顔に出ちまったら、河内に…河内のきょうだいに迷惑かけちまう…』
若菜『和馬…』
和馬『なんてね!ジャぱんしか作ったことねぇ俺なんて…パン屋じゃ使い物になんねぇよ。
河内みたいに知識もスゴくてなんでも作れそうなやつがこのパン屋には必要なんだよ。そう思うじゃろ?』
若菜『…ば和馬グズッ』ギュ
若菜『優しいすぎなのよ…』
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現在
月乃『…だから自分は身を引くんですって…言ってましたよ。』
河内『あ、アホなやつや…お人好しにもほどがあるで…これやから田舎モンは…
ああいうアホはほっとくに限る。田舎モンは始末におえんさかいな…
ワイも田舎モンやけどな…』